30代に突入し、ふと立ち止まってしまう。このまま技術の現場で働き続けていて良いのだろうか。漠然とした不安を抱えながらも、プロジェクトマネージャーや管理職というキャリアパスに魅力を感じない。そのようなシステムエンジニアは少なくありません。
周りの同僚は続々とPMへと昇進し、顧客折衝や予算管理といった責任ある立場を任されていく。その様子を見ると、焦燥感に駆られることもあるでしょう。「管理職=偉い」「コーディングは若手の仕事」といった古い価値観に縛られ、自身の選択が正しいのか、疑問を抱くこともあります。あるいは、レガシーシステムの運用保守に明け暮れ、スキルが陳腐化しているのではないかと不安を抱えるケースもあるでしょう。
技術への情熱は持ち続けたい、しかし、同時に家庭や趣味とのバランスも大切にしたい。上昇志向がないというより、自身にとっての「豊かなエンジニアライフ」を追求したいという思いが強いといえます。
しかし、本当に「管理職」だけが成功の形なのでしょうか。技術スペシャリストという道は、決して「逃げ」でも「妥協」でもありません。組織や社会を支える重要な役割を担い、自身の技術力を極め続ける、やりがいのある選択肢です。
システムのパフォーマンスを極限まで高める。複雑化したコードをリファクタリングし、技術的負債を解消する。若手エンジニアのコードレビューを通じて、チーム全体の技術力を底上げする。これらは、スペシャリストだからこそできる重要な貢献です。こうした専門性を活かせる多様なキャリアパスも数多く存在し、純粋な技術力で評価されるのも大きな魅力です。
※システムエンジニアのキャリアパスについて:http://se-contactjob-descriptionmap.biz
技術スペシャリストは「誇り」を持つべき、戦略的なキャリア選択です。自身の価値観に正直に、技術の道を突き進む。それは「カッコいい」と胸を張れる生き方です。